dr-machida.com 2002年6月29日更新
町田英一,日本足の外科学会誌,vol.23,S25,2002(抄録)

2002年6月28日(金),29日(土)
第27回日本足の外科学会、名古屋市

高田馬場病院 町田英一

Proximal chevron骨切り術による重度外反母趾に伴う母趾内旋変形の矯正
Correction of internal rotation of the big toe in sever hallux valgus with proximal chevron osteotomy.


【目的】
重度外反母趾に対する手術では外反母趾角、第1,2中足骨角のみならず、第1中足骨と母趾の内旋も充分に矯正することが重要である。1993年8月から近位chevron骨切り術を行い、母趾の内旋変形に対する矯正骨切りの工夫を行ったので報告する。

【対象と方法】
外反母趾角35度以上の重度の外反母趾18例26足、男1例、女17例、年齢は44歳から72歳、経過観察期間は1年から9年、平均3年間である。手術は腰椎麻酔下に、第1中足骨遠位軟部組織の処置はMann法に準じて行い、第1中足骨近位は側面から見てV字型に骨切りを行ったうえ、さらに内旋を矯正するために骨切り部を斜めにトリミングした。骨切り部の隙間には細骨片を挟み込んだ。内固定は経皮的に第2-3中足骨基部の足根骨から斜めに第1中足骨の頭部に太さ2mmのK-wireを2本刺入した。母趾の内旋角度は母趾の爪の位置にて評価した。

【結果】
母趾の内旋は術前35から60度、平均40度から術後は0から15度、平均8度に改善した。

【考察】
重度の外反母趾では開張足が強く、母趾は大きく内旋する。内旋が強いと母趾の屈曲により外反が強まる。重度の外反母趾では手術後長期観察すると再発傾向が見られる。今回の短期から中期の観察では明確なことは言えないが、母趾の内旋の矯正が不足している症例で外反母趾角の再発傾向が強かった。
重度の外反母趾に対しては第1中足骨のMann法、Scarf骨切り術、斜め骨切り術などが行われているが、術後の骨切り部の安定性と早期の骨癒合を求めると第1中足骨と母趾の内旋の矯正は困難となる。Proximal chevron骨切り術では骨切り部の安定性に優れ、内旋の矯正も可能となる。

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