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足と靴の医学 / 整形外科医師 : 町田英一
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2020年3月9日更新
ダウン症の足に関する質問集

ダウン症と整形外科?
 ダウン症の人は数多くいますが、その症状、程度は様々です。手足に関しては全身関節弛緩性(ぜんしん かんせつ ちかんせい)が頻繁に見られます。関節が軟らか過ぎて足関節と膝が不安定で、歩きにくい事です。また関節が軟らかいためと思われる先天性股関節脱臼がやや多く見られます。頚の骨(頸椎)が弱い事も有りますから、念のために整形外科でレントゲン写真やMRIを撮影してもらうようにお勧めします。

 ダウン症の足の症状は、まったく健康な足から軽い扁平足、重症な外反母趾、歩く時にふらつく程度、そして立つ事も出来ないほど重症な方まで様々です。重症な場合には各都道府県の障害者に対応する小児病院をお勧めします。

 一方、軽症から中等度の子供さんの場合には、重症な方とは異なり、市販靴の調整により改善します。私はこうした軽症から中等度の方にも整形靴を処方しています。私が診療している病院に義肢装具士のいる時間に来院いただければ、必要に応じて作らせていただきます。

ダウン症とスポーツ?
 心臓の問題が無いか、小児科、内科の医師に相談する必要があります。内科的に問題が無ければ、できる範囲でスポーツを楽むのが良いでしょう。そのためにも装具や靴の調製をさせていただきます。良く歩く事が基本です。

ダウン症の足のトラブルは?
 色々な場所の関節が軟らかすぎる、全身関節弛緩性(ぜんしん かんせつ ちかんせい)がありますが、程度は患者さんにより様々です。まったく支障なく走れる患者さんもいれば、立つと膝がぐらついて、装具が必要な方もいます。

ダウン症の足の写真  12歳の男の子です。足の指の付け根が広がり母趾が回っています。数年で重症な外反母趾になる危険があります。

ダウン症の足の後面写真  立ったところを後ろから見ると、踵、土踏まずが内側に傾いています。足くびが不安定で歩き難かったのですが、クンツリーの靴で楽に歩けます。

ダウン症の爪のトラブルは?
巻き爪
 巻き爪になる事があります。数人のダウン症の方を爪矯正で治療していますが、良好です。他の病院で痛い治療を受けた子供でも、爪矯正は痛くない事を納得させれば、ダウン症の子は、おとなしいので治療が可能です。

 御本人に充分に納得してもらってから爪矯正を行いますので、初めは少し時間が掛かるかもしれません。

軽度のダウン症の靴は?
扁平足とインソール  しばしば、強い外反扁平足があります。中敷きの外れる靴、深い構造のスポーツシューズに厚い中敷きを入れて補正します。

中等度のダウン症の靴は?
クンツリー側面
 ダウン症でも歩くのには支障はありませんが、走れない程度の症状では深い整形靴をお勧めします。


 ドイツのクレーマー社の整形靴です。横から見るとアウトソールの前足部の傾斜、トウ・スプリングが強く、踵部の支持が強く、短下肢装具から切り替える事があります。


クレーマーの靴の側面
 後ろから見ると踵のヒールカップが堅く、下腿部を強く支持します。こうした整形靴は一般の病院では取り扱っていません。

重度のダウン症の靴・装具は?
短下肢装具
 足関節が極めて不安定で立ち難い場合には、こうした短下肢装具(short leg brace)を用います。小児病院などの整形外科で義肢装具士が作ります。こうした装具でリハビリテーションを行い改善すれば、重さの軽い整形靴に替えられる事が多くあります。


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