dr-machida.com 2001年7月15日更新

成人型糖尿病(2型糖尿病)の足に関する質問集


注意 : ここでは日本人の糖尿病の95%を占める2型糖尿病・インスリン非依存型糖尿病・成人型糖尿病について解説しています。1型糖尿病やインスリン依存型糖尿病 、つまりインスリン注射を行っている方は運動療法などについて主治医の指導を受けて下さい。
糖尿病では足も関係するのでしょうか ?
 糖尿病では足もやられるのです。糖尿病になって長年経過すると(長期合併症として)3つの障害が問題となります。まず目は糖尿病性網膜症で失明することがあります。そして、糖尿病性腎症では尿が作り難くなり、人工透析が必要になることがあります。そして足は糖尿病性足症と呼ばれる様々な変化を起こします。
 まず足の血流が悪くなり、皮膚の潰瘍、壊疽に進み、切断をしなければならないことがあります。
 そして足に行く神経がやられます。足の裏が敏感になってわずかの小石でも踏めなくなり歩きにくくなります。一方、足の裏の感覚が鈍くなって、足に傷ができても気づかなくなることもあります。
 神経がやられる、関節を守ることが出来なくなり、関節が破壊されることがあります。これを神経病性関節症と呼び、足の形が変わってしまいます。

糖尿病では足を悪くする人は増えていますか ?
 現在、爆発的に増えています。第2時世界大戦前には、医学部でも日本には痛風と糖尿病はマレで、西洋の病気だと教えていました。ところが高度経済成長に伴い、昭和30年代から日本でも糖尿病が増え始めました。インスリンが発見され、治療が進歩したため、患者さんが長生きできるようになりました。
 そこで欧米と同じく長期合併症が問題になります。欧米では日本よりも一歩先に足の障害が増えています。そこで糖尿病用の整形靴が使われています。

糖尿病と言われ内科の先生にはウォーキングを勧められいるのですが、足がしびれて歩けないのです。どうしたら良いですか?
 糖尿病では運動療法が重要です。ところが足がしびれるので長く歩くのは難しいし、皮膚の感覚が鈍い場合には危険でもあります。
糖尿病用の整形靴を勧めます。整形靴は厚い中敷きを取り外すことが出来、足の裏の形に合わせて。軟らかい中敷きを加工します。
 室内でも調整した中敷きの入ったサンダルを用います。欧米では糖尿病患者さんの入浴用の靴も作られています。
こうした糖尿病用靴は日本ではほとんど作られていませんし、健康保険の対象にはなりませんから高価なのが欠点です。


糖尿病ですが、靴下で皮膚が赤くなります。靴下はどうしたら良いのでしょうか?
 糖尿病では傷を防ぐために靴下を履くことをお奨めします。そして靴下には特別な注意が必要です。まず、やや軟らかく、圧迫が少ない事。縫い目が細かく、太い糸などが縫い目から出ていないことです。縫い目や、太い糸でも足に傷を作ってしまうことがあります。
 欧米では糖尿病用の靴下が市販されていますが日本では、まだほとんど有りません。

足の親指の爪が丸まって痛みますが、糖尿病のために手術が出来ないと医師に言われました。どうしたら良いのでしょうか。?
 糖尿病では感染に弱くなり、血流も悪いので手術は危険です。特に糖尿病の方には爪矯正をお奨めします。 爪矯正は痛みもなく、爪の形をすこしずつ変える方法です。
 ただし激しい化膿をしている場合には、爪を抜いて早く化膿を治さなければならないこともあります。その後は新しい爪が巻かないようにを爪をコントロールします。

足の色が赤黒いので心配です。どうしたら良いのでしょうか?
 危険な状態です。血液の循環が悪いと足の指が赤黒くなります。主治医の先生の指導を守り、血糖値のコントロールを特にきちんと行いましょう。また、タバコは必ず止めましょう。

足の指の色が黒くなり、ミイラの様に乾いています。医師には切断すると言われていますが、心配です。

残念ながら医師の指摘どうり切断が必要です。 足の指の切断をした後には靴に対して特に注意が必要です。糖尿病用の靴、中敷きを履き、足への圧迫が狭い面積に集まらずに、均等にかかるようにします。

 
糖尿病と言われ、内科の先生には禁煙を勧められいます。ニコチン1mgの軽いタバコにして、一日2-3本に減らしましたが、タバコは絶対にいけませんか?
 絶対にいけません。タバコにより足の血流が悪くなり、足が壊疽をおこすバージャー病といる病気もあるほどです。
 タバコは減らすとよけいに辛くなります。タバコはぴたっと止めるのが禁煙のコツです。



糖尿病用の中敷き
潰瘍の写真  
左の潰瘍が有りましたが、糖尿病用の中敷きを1カ月間使用し、右の写真に示すように改善しました。



写真の患者さんに用いた糖尿病用の厚くて軟らかい中敷き。


ホームに戻る | 次のページは脚長差用の靴は....